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     甲斐駒ヶ岳縦走行ってきた!
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ゲスト
投稿日時: 2010-2-7 1:30
甲斐駒ヶ岳縦走行ってきた!
年末年始休暇、今回は31日が日直になってしまった。年越し山行は無理だな。
折しも年越し寒波が襲来、山は大荒れだとニュースが注意を促している。
しかし1日をやり過ごせば2日以降は寒気は緩み好天が期待出来るかも、
シメシメ  ラッキーだったかも。
てなわけで僕は八王子駅のホームに立っていた。
計画は、前回下見している黒戸尾根を竹宇駒ヶ岳神社から入山〜七丈小屋(幕)〜駒ヶ岳山頂〜六万石〜駒津峰〜北沢駒仙小屋(幕)〜北沢峠〜戸台へ下る。
小屋利用はしない、すべて自分の力で歩き通すことを課題にしたプランだ。
八王子駅で欠けた月(部分月蝕)今年お初の天体ショーをみる、大気が透き通るぐらい明るい。4時52分始発普通電車に乗り込む。山屋は居ない。
初詣客の若者がかしましい。高尾で乗り換え甲府で乗り換え、朝6時半
に長坂駅に到着した。好天だ。鳳凰三山のオリベスクが見える。目指す甲斐駒はガスの中だが寒気は抜けるはずなので明日にはガスも晴れるだろう。長坂駅は小さな駅だが待合室もあるし、駅舎は長椅子があって座布団付きだ。快適なステビバが可能である。
   
予約しておいたタクシーが既に表で待機していたので、新年の挨拶をして竹宇駒ケ岳神社までお願いする。快晴だ。これから登る黒戸尾根がうねうねとガスの中に途切れる。あそこを登るんだな。登山口は700m標高差2200mを登る第1級の登山道である。
神社前駐車場には車10台ぐらい、目の前を3パーティほどが入山した。
身軽だな、小屋泊まりかね?もしくは尾白川流域のアイスかな?僕のザックはちょうど20kg馬鹿でかいザックを背負って尾白川の吊り橋を渡って8:00入山した。。ちょっと遅い時間だがしょうがない。前泊よりはるかに楽だ。記憶にある落ち葉の登山道は尾根上に出るまでは急登が続く。ペースを乱さないように最初は押さえて歩く。着替えは持ってないので汗で下着をべっとり濡らさぬよう注意した。5人パーティをスルー。10時笹平の合流点に到着。雪が出てくる。尾根をトラバースする登山道に入ると前方に甲斐駒の山頂付近が望まれる。ガスが流れ風が強そうだな。
登山道は雪道に変り歩きやすくなったけど急に空気が冷たい。目出帽を被る。ピッケルとオーバー手を出す。アイゼンは付けない。先行の単独男性ペース合わず先に行かせて貰う。ほどなく刃渡に到着。たいした事は無いがアイゼン履いてないので滑落に注意する。
  
ここから風が出てくる。しばらくで梯子場とフィックスロープが張られている。一つ目の難所だが階段が外傾しているので雪が付くと恐い。上から4人パーティがロープ確保して女子を降ろしているが・・・下で待機。入れ替わりこちらは丸腰で登りだす。降りて来るパーティ何組かいたけど昨日は大荒れだったはずで大変だったろうなぁ。フィックスロープのゴボウで登ると刀利神社の祠前についた。3回目のご対面だ。さて更に歩を進める樹林帯の登り。黒戸山の巻き道で黄連谷から吹き上げる風が樹林帯の中でも雪煙が上がる(笑)。。二つ目のポコンをクリアすると五合目、今は無き五合目小屋を後に下る。鞍部は屏風小屋跡の廃材が散らばっている。風がすごい地風雪を巻き上げる。岩陰で行動食をつまむがミルクロールパン、パサパサに凍って乾いてて、むせてしまった。お湯で無理矢理流し込む。此処からアイゼンを装着した。新調した縦爪出っ歯のアイゼン初下ろしだ。二つ目の梯子場と鎖を慎重に登る、さて三つめのポコンは二重橋を渡りまたも梯子と鎖で此処が本日核心だな。下から吹き上げる風雪に目を潰される。岩場がスッパリ切れているルートにはステップが切ってありアイゼンをそこに置きグィッと登る。鎖は大きな輪が付いており安心だ。此処は雪が付いて埋まってしまったら格段に難しくなるだろうなぁ。。今回は難なくクリアで良かった。
ここの部分が心配だったんだよね、樹林帯の急登をのぼり15:00七丈小屋に到着した。7時間、積雪のわりには良いペースだった。小屋番に言って先にテンバで幕を張らせてもらう。誰も居ない。
暗い小屋の中、結構人が居るわ、幕持ってきて良かった。受付で\600支払って水は小屋中のタンクから2ℓもらう事が出来た。これはありがたい、雪から作ることを考えれば雲泥の差だな。16時半幕の中、先ずお茶を沸かし、お酒を蒸気燗して身体を温める。食事はジフィーズの親子丼。なかなかいけた。最近のフリーズドライおかずは美味しい。ペミカンなんて今はやらないねぇ。食事が終われば記録をつけて、お湯を沸かして寝に入る。テンバには3人Pが一つ隣りに幕を張る。変人が此処にも居るわ。上では風が吠えている。明日は寒気が抜けてほしい・・・1月2日の夜半から寒くて目が覚める。こりゃ体感的に-20℃以上だな。冷えてるし風が凄い。テントの内側は水蒸気がバリバリに凍っている。寝れない、厳冬期用の厚手の下着にフリース、ダウン、に
♯2のシュラフにシュラフカバーでも寒い。下はナイロンタイツ、厳冬期用の厚手のタイツにズボンでも寒いわ。靴下は2枚履いてゾーサンでも駄目だ。結局足の甲にホカロンを貼り付ける。これはなかなか効いた。厳冬期必要アイテムだと思うな。しかしこんな事めずらしい。3時起床、12時過ぎたら吠えてた風はパタリと止んだ。昨日の凍った残り飯に餅を1個投入、テルモスの湯を入れ鮭雑炊にする。お正月だものね、餅は外せない。。
行動中の飲み物は?昨日のアクエリアス半分凍っている。マズイな、どうするか、捨てる訳にもいかずホットアクエリアスにする。初めてだな、飲めるかな?テント内はアクエリアスのむせそうな微妙な臭いの蒸気が充満した。
1月2日
本日行動予定は七丈から本峰、甲斐駒ケ岳山頂を経て駒津峰から北沢峠へ縦走する。距離、時間的にも余裕有るんで、のんびり段取りしたり写真撮ったりする。小屋のトイレも落ち着いて使わせて頂いた。
一人はいいな、自分のペースでどうにでもなる。天候はそのうち回復するだろう。しかし昇った太陽は不気味に赤く染まっていてウーン。。。

さて幕の撤収はどうしても1時間かかるなぁ結局8時スタート。ヘッデン点けての先行Pが二つ位だったかな、ピストン組かなぁ荷が小さい。身軽でいいね。しかし縦走は充実度が違うんだよ。なんてどうでもいい事を思っている。
8時スタート天候は曇り、若干の積雪は夕べ降ったものトレース有り、感謝。顕著な稜線に出たらガスで何にも見えない。風はそれなりに吹いておりゴーグルと(口)マスクを装着。このスキー用のウレタンマスクは優れものだ。鼻の部分が△に開いており鼻水は流し放題でしかも暖かい。マスクが汚れる事も無いのだ。前回下見しているので迷う事は無く精神的にもグッド、剣の刺さった岩峰の裏側のガリーも雪が詰まって返って簡単安心だ。しかし荷が重く後ろに引かれるなぁ。黄連谷側の雪の斜面は所々氷化している部分があって緊張した。
11時、山頂の大きな祠に到着した。
   
わらじが一杯ぶら下がっている。可笑しい。相模に入会して二度目の山頂であった。証拠写真を撮って直ぐに下山にかかる。縦走の先行メンバー二人はこの風の中直登ルートを下ると云う。僕はウーン単独だからね、摩利支天側からのトラバースルートを選択した。こちらも先行単独者が1名下っている。下から吹き上げる風が凄まじいが視界は明瞭。ルートは赤い看板と岩の→が道案内をしてくれる。摩利支天側へ一旦下るが岩峰が目に入るとどうしてもそちらにふらふらと引きずられてしまいカメラを構えている。(笑)凄まじい岸壁だな、こういう所がなんで好きなんだろうか、何故かこういう断崖絶壁の一点に自分が攀じってる姿を夢想してしまう。自分の技量では有り得ないシチェーションだけどね。さてトラバース地点はかなり下だった。部分部分壁が露出してたり、雪面が氷化してたり、吹き溜まりのラッセルしたりでなかなか難儀だった。このとき風はあまり気にならなかったけど・・・12:10直登ルートとトラバースルートの合流点の六万石に飛び出すと物凄い風が尾根をまたいでいる。天候は強風に煽られた雲の合間に青空も覗くが、見えない風の奔流に飛ばされ身の危険を感じる。一瞬の風の呼吸を見逃さずツボ足前進、突風時では匍匐前進する有様だ。ゴーグルを通してリッジを進む雪煙の景色の中で『しあわせだな』と思った。13:10駒津峰山頂。戸台から吹き上げてくる風は凄まじい。六万石から駒津峰までの突破に1時間も費やす。核心部であった。この日北沢峠から上がってくる殆んどのパーティは駒津峰の風で撤退、出会ったパーティは皆無である。樹林帯に入り風から開放されホットする。仙水峠まで樹林の安全地帯を下山する。しかし仙水峠からまた風に苦しめれらる。北沢のV字谷を強風が吹きぬける。身体を前に倒しても倒れない、面白い。。2時間もあれば下れる北沢峠のテンバまでチョット付近をうろうろして3時間かかる。ここのテンバもなつかしい、以前は北沢長衛小屋だったけど今は北沢駒仙小屋と名前が変わっている。幕は殆んど無し、
   荒天を嫌がってかパーティは少ないね、広大な更地に地風雪が巻き上がる中、幕を張るのか、バタつく幕を強引にポールを通しなんとか設営するが風でポールが曲ってしまった。
何てこった。自作の竹ペグを四箇所深めに埋め念のため樹木からアンカーをシュリンゲで取る。整地なんてしている暇なかったから幕の中は凸凹だ。まったく、それでも中に入れば別天地。中に吹き込んだ雪も気にしない。どうせ融けやしない、銀マットを敷きこめば同じ事。凸凹はザックの中味で調整する。
16時には幕の中で食事の用意をする。今回は水が取れなかったので雪を溶かして水作りからの炊事だ。テンバの雪取りは気を使う、何処に小便をしてあるか分からない。疑い出したらきりが無いね、想像を巡らしあっちは駄目こっちも駄目だ。結局判断つかないまま妥協するしかない。夕食は燗酒と塊ベーコン、ジフィーズだ。夜半に降雪。
1月3日
6時起、雪に埋まっている。好天は何処へ行ったんだ?降雪のなか仙丈にPHっても展望が無ければ意味は無し。と、もう萎えた自分の気持ちを納得させる。
野菜不足の身体に朝のトマトスープが実に美味かった。のんびり朝食は餅二個と鳥雑炊だ。飲料は例の残りのホットアクエリアス! 7時半テント撤収開始8時40分降雪の中下山開始。戸台までは10キロ以上の長い道のりである。
   
大平荘の前で単独男性と会う、昨日の風で甲斐駒は諦めたと云う。今日帰るの? シメシメ一人ゲットだな。僕も今日下山です。良かったら戸台から一緒に伊那市駅までタクシーで帰りませんか?
「でも足遅いんで・・・」 それじゃそれぞれのペースで行きましょう。戸台口の一番奥の山小屋(橋本山荘)で待合せるということになった。これでタクシー代は半額になった。これはデカイぞ。一万円が5000円だものね、いきなり元気が沸いてペースが早くなったのは言うまでも無い。見覚えのある樹林帯のつづら折りの八丁坂を下ると枝沢の徒渉点でその先は道が急で雪が凍っている、面倒でもアイゼンを履いた。少し降りれば丹渓山荘(廃屋)脇を通って戸台川の河原に出た。雪の積もった広大な河原を右に左に所々の赤テを頼りにトボトボ下る。灰色の空から小雪がチラチラと舞い気持いい。。長い長い道のりをひたすら歩くといつしか雪は無くなり、単調なゴーロ歩きに変った。
   
白岩の辺りは戸台の岩エリアだそうだがボロボロだ。しかし広大だ。大きな堰堤を二つほど過ぎるとついた。戸台の広大なゴーロの駐車場エリアに。天気も知らない内に回復していてね、しばらくゴーロでボーっとする。14時、ざっと5時間の歩きだった。さてタクシーの相方はまったく姿見えず、約束した橋本山荘なるところへ行く。
戸台駐車場から坂を登って降りた所の道がカーブして橋がかかっている所にそれはあった。ほんと一番奥の建物で橋本山荘って看板が壁に付いている。シャッター脇の引き戸を開けるとおばあちゃんと先客が一人ビールを飲んでる。ゴク!あぁさっき俺を抜いてった人だな。身軽で山なれた人だ。僕もさっそくビールを1本注文したが先客が冷蔵庫から出してくれたよ。常連さんらしい。
そんでおばあちゃんが出してくれた摘み(野沢菜だけどね)これが目茶旨で感激した。ビールをゴク!身体が中から溶けていくようだ。旨ぃ。無事下山祝いをする。
   
此処の集落は昔し昔し、営林署がある頃は賑やかだったそうだが今はすっかり寂れてしまった。おばあちゃんは91歳になると言う。しっかりしている。しばらく山談義をしてたらタクシー割勘の相方が到着してまた下山祝いをする。携帯でタクシーを呼んで宿をあとにした。
橋本のおばあちゃん達者でね、そうそう料金を支払う時にね、950円だと云う。(安い)1000円支払ったら5円玉のお釣りが戻ってきた。ハイありがたくポケットに入れたのは云うまでも無い。(*Θ_Θ*)/















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