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     和名倉沢
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ゲスト
投稿日時: 2009-8-25 0:16
和名倉沢
上越のサゴイ沢の計画だったけど天候が思わしくなく関東圏の沢へ変更する事になり、以前から一度は行ってみたいと思っていた奥秩父、和名倉沢をリクエストしたら行ってみようという事になった。足のそろった北鎌錫丈チーム4名。。

鬱蒼とした苔と原生林の不遇の山、白石山に突き上げるこの沢は滝場の多い水量が多ければ直登はほとんど不可能に近い上級の沢だ。奥秩父は流程が長くプレッシャーがかかる沢が多いい。
18日(土)夜、相模大野南口、ロータリー集合
姫さん号で三富道の駅に12時頃着、入山祝いを軽くして早々就寝。ここは屋根が有るので仮泊にはすごく便利だな。しかし夜は風が吹いて寒かった。テントなどというものは持っていないのだ。しかもシュラフカバーのみ(笑)
翌朝は曇で雨はどうだろうか、軽く食事して雁坂トンネルを越え二瀬ダムへ、ダムのトンネルは中で二俣になってて面白い。左に曲がればダム上を越えて対岸に渡り舗装道を10分ぐらいかな。大洞林道と三峰観光道路の分岐の駐車スペースに車を停める。足下の右岸は大洞川だな。懐かしい昔、右も左も分らない時に井戸沢に連れてって貰った。結構ドラスティックだったな(夜の堰堤の懸垂下降なんて・・笑)
さて駐車場で装備(ガチャ類シュリンゲハーネス沢靴スパッツ)を整える。ん?、なんと姉御は地下足袋にワラジだよ。(かっこいい)
沢ルックになれば気合も入っていざ出陣。。
100mほど下った所のガードレールが切れた所から川床に降りるが薄い踏み跡について行くも結構急傾斜だな、初っぱなから汗だよ。そんでやっぱし途中で立派な踏み跡が横断していた。ははは・・・降り口違った。
川床に下りたら水が少ししか流れてない、二瀬ダムのバックウォーターの筈なんだけどな。
   
川床の泥歩きで出合まで下る。水量は少ないな。残念だったかラッキーだったか。大岩のある出合はまあ水は流れてるけどガイドブックにあるドカドカと水を吐き出してると言う表現にはほど遠いなぁ。7時、薄暗い渓谷に入渓する。小滝を幾つか越えると4mくらいののっぺりした岩を乗越すのに荷が重たく空身で御大が巻き気味にフリーでクリア上からロープを出し荷揚げと確保してもらってクラック沿いに登る。最初の一手だけ微妙あとは穴のほげたガバだった。井は緊張で腹痛だ。しかし岩を一回撫でればあとは落着いて行動できた。
ナメや小滝群をほぼ水線通しに遡行する。
  
水量が少ないんだろうね迫力は今一だが快適だ。しかし渓相は暗い、石津窪を右に分けきれいな庭園風の釜の先に逆S字滝だ。ここは巻いたかなぁ?8時45分。面白い滝があった。吹出しの滝?平板な石が二枚、頭大の石で斜めにたてかけてある(笑)自然の造形美だな、その上を渡らせてもらう。
   
左から氷谷を合わせ10m二条滝を越え全面水流のだらけのナメ滝だ。
更に滝場は続き飽くことが無い、インゼル状の地形で二つの流れが合わさった先で
前半の核心部『通らず』のゴルジュ帯だ。。11時。
最初はスラブ状の滑滝、ガイド見て無かったんで「通らず」とは知らず、見た目で行けそう?御大と目を合わせる。釜は深い、流れはザブザブで落ちてもまぁ怪我は免れそうだ。行けよと御大がハーケン一枚打ち自己確保する。
      
右壁よりそろりそろりと取付くがまぁ微妙なフリクション中間スラブでこれ以上はフリクションに自信が持てず行き詰まる、もう一歩上がれば一筋のクラックが延びているが手掛かりなし、しょうがなく足元の薄いリスにクロモリを一枚打ち込むが途中から入っていかない、根本にタイオフしてビナを掛ける、精神的安定剤だ。足をその上に乗せて体重をかけようとしたら・・・ぐにゃりと曲がった。こりゃいかんわ、抜ける。。。
しょうがなし、もう一歩上がろう、フリクションのみで立ち込むと目前に泥で埋まったリスが有る、シメシメお掃除しながら足のアウト側、小指を突っ込む。リスは上部に続いてる。まるで忍者歩きだ。左岸を登りきった。当然終了点が有るわけ無いのでハーケン一枚打って確保支点とする。後続のビレー姉御のワラジは効きが良いみたいサクサクあがってきたわ。先に行ってもらえばよかったよ。(ーー;)井も御大もなーも問題なし、微妙だな?の一言で終わる。
そして見上げれば開けたゴルジュの先はまだ続く頭からシャワーを浴びて突破、抜けた目前には40mの大滝だぁ。さほど困難なく突破したがこの程度で「通らず」とは云わないだろう。平水では無いな、極端に水量は少ないんだろう。それにしても眼前の大滝はざんざ、ざんざと水を落としていて飛沫がミストシャワーとなって降りそそぐ、圧巻だ。
      
この滝の右壁窪を巻き上部落ち口に抜ける。船小屋窪沢を左に分け最高のビバーク適地に到着した。
13:00
“通らず”を含め大滝突破に2時間を要したことになる。
この先に進むか此処に幕るか思案したが御大竿を垂れたくてむずむずしている。明日超早出と言うことでBP決定。しかし此処の岩魚そっけなかった。釣り師が多いとは聞いてはいたが・・・僕は焚き火係りだ流木には事欠かない、二晩分もの薪を集め快適な一夜を過ごした。

19日
翌日は3時には目を覚まし焚き火の様子を窺うが良く燃え尽きていて、火起こしに苦労する。熾火も残ってなかったな。
5時過ぎ、再び渓に入る。30分も歩くと10m級の滝が出合い直登は難しい。
6時半過ぎ三段25mルンゼの滝、右岸より残置のアブミトラバースで突破。早々にずぶ濡れだ。上がったところに先行Pが右岸を巻いて降りてきたところで顔を合わす。へへへ、こんちは。。巻かないで良かった。満足度高いぞ!後続は御大の指示で右岸巻きだが悪く本日核心だった。リーダー判断は絶対だが井は水流沿いに行きたかったろうな。
滝場はまだまだ続き遡行図には無い10m級の苔蒸した見事な緑の絨毯滝を乗越し源頭の様子となる。これが奥秩父の原生林だ。すばらしい、緑の原生林の中を詰め二瀬尾根の登山道に突き上げた。
      
11:00であった。すでに6時間経過。ヘロヘロである。昔は藪道であった二瀬尾根にはしっかりと登山道が踏まれており所々看板まで有る。
ガチャ類を仕舞い、縦走ルックに変身だが荷が重たくなるのが難だな。しかしプレッシャーから解放されて気分爽快苔むした尾根を気持ち良く下る。しかし長い長い、ルートがあってるか心配なるほど長いなぁ・・・なかなか高度を下げない尾根、登尾沢の頭の看板まで旧森林軌道跡の道?途中ルーファイミスもあって(自分だよ)ダム湖吊橋に到着したのは16時であった。
三峰観光道路の分岐の駐車スペースに車の回収に井と空身で歩きながら正面右手に見える白石山の奥秩父。霧に包まれた山が深く大きい、原生林に魅了された。


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