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     八ヶ岳集中(赤岳主稜)
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ゲスト
投稿日時: 2009-1-19 0:07
八ヶ岳集中(赤岳主稜)
八ヶ岳集中(赤岳主稜)   L守下、椎谷        記(守下)

今回1月10日〜12日の3連休はスケジュールが合わず11日12日の2日間だけの短縮日程で本隊にパラサイトさせてもらった。
椎谷さんにも無理をお願いしてお付き合い頂き感謝してます。

1月10日深夜3時30分椎谷宅発、見事なまんまるの満月を眺めながら中央高速を走る。甲府の見事な夜景を楽しみ一路八つへ、双葉SAで蕎麦などを食し小淵沢ICで降りる。空は薄明るくなり今日は好天予報、しかし寒気は緩んでおらず山は風雪だろう・・・・。
道路に雪は無く先週の降雪は多く無かったようだ。美濃戸付近から雪が出だしたがやまのこ村までの林道も全く問題無し。1時間の林道歩きも節約だ。7時到着極めて順調7時半には装備をまとめて行者へ歩き出す。行程は2時間半〜3時間の歩荷、冬山フル装備の重量は軽く20kgを越える。食料、酒を入れれば25kgかな(笑)これが担げなきゃ冬山アルパインをやる資格無し。10時過ぎに行者到着。麓の天気は極めて良好。日が差し青空ものぞくがガス(雲)の流れは速い。
あったあった、本隊のジャンボ2張り。山復帰の石井さんと体調不良で今回登攀は見合わせた大島さんと顔を合わせる。縦走隊は稜線が荒れ模様なので赤岳PHに変更、主稜のマタギさん若さんは予定通り突っ込んだそうだ。(笑)さてわれわれはとりあえずアップで赤岳南峰に取つこう、自分としては初めてのルートなのでそれなり面白そうだ。文三郎の急登を登り始めたら上から降りてくる本隊パーティ水村さん沖津君だ。そんでしばらく間空けて長谷川さん上夷さん井藤が降りてきた。仲間と会うのは楽しいが彼等は本日撤収ですれ違い。それぞれ予定が有るからねぇ。
さて詰め階段が終わったとこらへんに石碑が有る所から赤岳沢をトラバースするのが主稜の取付きだ。風はだんだん強く麓とは大違いだ。広い斜面の雪原に出たら適当に岩稜線の基部まで詰める、傾斜はだんだんきつくなる草付のもなか雪の斜面。南峰の左稜のリッジでまぁすごい風の吹き曝し雪が舞い上げられ視界も悪い。さてどうしたものか、下の御大を見たら戻れ、戻れって手を振っている。明日も有るからそうしましょう。
この風で主稜に取ついているのかぁ、すごいなぁ。。しかしこの日の主稜は大渋滞で文三郎から良く見える。お昼なのに未だ取付きにパーティがいる。
各支点にもパーティが風に吹かれている、この状況で動きが無いのは辛いだろうねぇ・・・彼等は今日は無理だ、撤退だな。2時過ぎ早々にベースに退却した。
さて本隊のジャンボに合流してマタギ隊を待つが上部のこの風雪で少々心配だね、しかし元気に帰還してきた。若さん節で急に賑やかになる。夜は偶然食材がトン汁で同じだったので一緒に煮炊きして楽しいひと時を過ごさせてもらった。明日本隊は南沢でアイスクライミングでノンビリ撤収だそうで、こちらは明日は早いので早々に退散明日に備える。7過ぎ就寝、緊張で眠れない。3時起床お湯を作りまずスープを飲む、昨日作った凍ったジフィーズで鮭雑炊を作って食し、テルモスのお湯を沸かし直す。朝の儀式でしゃがみに行く。冷え込んでいる。夜は満点の星空でそよりとも風は吹かない、好天が期待出来るか?。昨日はあまり飲まなかったので体調は良い、周りの幕は静かで僕らがトップだ。靴を履きスパッツを付けハーネスを締めガチャを付ける、ピッケルでは無くハンマー付のバイルを手にし気合が入る。3日前に刃先を研いできた代物だ。5時半過ぎに本隊に声かけして出発した。ヘッデンの文三郎の登りはペースは遅々として進まない、高度が上がるとやはり風が吹く、雪が舞う。昨日とあんまし変わらないや(・・)ゴーグルは曇って凍って、なんの役にも立たない、外す。目印の石碑から谷へ御大が慎重に下降する。さらさらのモナカ雪、間を空けて次を行く。チムニー状の取付点に到着した。風が除けれる岩壁でホッと出来る、チムニー横の岩壁から残置のロープが垂れ下がってる、昨日の時間敗退組のロープ、何で回収出来なかったんだろうね・・・・
さてトップのリードは御大から丁重に譲って頂きまして7時30にゴー、
取付く1P目ペツルの支点で安心だ。チョックの岩の上にバイルを突き刺し力で乗越す力コブ、右にトラバース気味に登ると下は切れてる、前方に支点が有った。2P御大リードで岩のフェースを稜上へ、問題なし。3P傾斜の緩い雪稜、4P御大同じく雪稜を面倒くさがって、ノーランニングで登る、ザイル絡みやってられない、解除して肩がらみビレーする。途中から暗黙の了解?で同時登攀。5P目が核心かな?自分リードで岩稜直上バントを伝って右トラバース気味に切れてるクラックを上へ、有るはず支点が雪に埋れ見つからない、バイルを打ち込みそのまんま稜上へ、岩峰で風に吹かれ(寒い寒い)ハンギングビレー(幸せだな)このシチェーションはカッコいい。6P御大ノーランニング、7Pチョットした岩のチムニー下から雪が舞い上がり目を潰す、ここを乗越すと安定した斜面で、しかしビレー点が無い、岩のチョックを掴んだらグラっと動いた。ありゃりゃ、氷りで固まって無い、支点にならんな。これ落ちたら凄いだろうなぁ、おお怖。
岩角にバイルを突き刺しこれをビレー点にした。寒さがかなり堪えたなぁ、しゃがんでビレー、後ワンピッチで終了。御大睫毛に氷をぶら下げて憮然と上がってくる。北峰頂上直下で終了した。11時6分。3時間40分あまりの登攀は前も後もパーティはいない。独占の充実登攀だった。



稜線上はモーレツな吹雪、地蔵さん迄の稜上から地蔵尾根の樹林帯迄がルート判然とせず気が抜けない。ゴーグルの無い視界は睫毛のエビの尻尾で視界不良、強引に凍りを引っ張ったら睫毛ごとみんな抜けた(痛!)と同時に明瞭な視界が確保された。(笑)樹林帯に入って風が止まりホッと一息、あぁ終わった〜。麓に降りた地蔵尾根はもう何回下ったろう。結構雪が降ったんだねぇ。踏み後もわずかに窪んだトレース後に変貌してたね、テン場は誰も居ない、残ってるテントは二張りだけ。早々にテント撤収。雪がバサバサ降って見る見るテントザックを埋めてゆく。
主稜は今回2.5回目の登攀、なんで半端になってるかと言うと0.5はショルダーリッジからの敗退ルートで登ったんだよ。
それでも同じシチェーションは無いな、今回の風雪での登攀は自分的にはやれたという思い、良き先輩の安心感が大きいなという思い。自分だけで出来るか、挑戦したか疑問の残るところではあるけど。これからやってみようという後輩にも良き先輩と登ってほしいルートだ。【風雪の赤岳主稜】登り応え有り。。
帰りの中央道、八ヶ岳PAで山菜蕎麦と道中(満天の星空と満月)を堪能した。
行きと一緒だ。(笑)
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